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ステロイドの塗り薬は依存症になるのか?
インスリン注射が一生必要な糖尿病患者をインスリン依存症とは言いません。降圧薬の内服が必要な高血圧患者を降圧剤依存症と言うこともありません。同じように、ステロイド外用薬が必要なアトピー性皮膚炎患者をステロイド依存症とは言わないでしょう。
さまざまな病気は、根治が可能な急性疾患と、根治が困難な慢性疾患とに大別されます。例えば急性疾患は風邪、傷の化膿などです。根治が困難な慢性疾患の代表が糖尿病、高血圧、あるいはアトピー性皮膚炎です。慢性疾患は、まず体質に合わせて生活を変えて、必要があれば適切な薬物治療を組み合わせていくという点で共通です。
糖尿病の患者は軽症なら食事制限、食後の軽い運動など生活習慣を改善して、人によってはそれだけで充分です。これだけではダメな人は血糖を下げる薬を内服し、それでもダメな人は血糖を下げるインスリンを毎日自分で注射します。
アトピー性皮膚炎の場合、軽症であれば保湿、入浴時に皮膚を擦り過ぎないなどの生活習慣改善をおこない、それだけでは湿疹の出現を抑えられない人はステロイド外用薬を用います。ところが、アトピー性皮膚炎の患者には、今だに根治を求めて根拠のない民間療法に走る方もいるのが実情です。
不思議なことに、数多い慢性疾患の中でもアトピー性皮膚炎だけが、なぜか根治を求める人が多いのです。皮膚病は、素人目にも見てわかるからでしょうか。もちろん、根本的治療が出来れば理想的ですが、残念ながらそれが出来ないのが慢性疾患です。
ステロイド依存という言葉を用いる方は、ステロイド外用薬が嫌いなのでしょう。好き嫌いは自由であり、スキンケアを重視してなるべくステロイド外用薬に頼らないのが基本ですが、適切な治療まで過剰に拒絶してしまうのは問題です。特に、自分自身では治療法を選択出来ない小児の治療を、全国標準のものではなく特殊な治療でおこなった結果があまり芳しくないものであったら、かわいそうなのはその子です。
- by admin
- 2008年05月12日 15:25

